ウパシの妖精がやってきた🍳森の大学いも

 6日間続いた雨は、7日目の朝ようやくやんだのでした。
 エンクルは本棚の裏から吹き込んでくる風が氷のように冷たく感じて毛糸の手袋に潜り込みました。娘さんは目覚まし時計がなる前に起きて窓から外をながめ目を輝かせました。山の頂上は粉砂糖をふりかけたようにうっすらと白くなっていたのです。
「父さま、とうとう来たわよ、ウパシの妖精よ!」
 娘さんは中学生になっていました。「ウパシの妖精は、山々の頂に雪を降らせてふもとの村人にに冬支度を急げと教えてくれているの」。マダムは、初雪が降った朝にはきまってこの話をしていました。
「ウパシか…。」
 下でコーヒーを入れていたマスターは何だか元気がありません。雨続きで、畑の冬支度がはかどっていないのです。マスターは、毎日窓に打ち付ける雨を見ながらため息をついていました。
「父さま予定は未定。今日は早く帰れるから、二人でやれば畑に残っている野菜もサツマイモも今日のうちに収穫できるわ。」
 娘さんは、朝ご飯を食べ終わるとそう言って学校に出かけて行きました。
 ふもとにある小学校には、マスターがガラガラと音のしそうな車で送ってくれていましたが、今は歩いて通っていました。娘さんは、葉っぱのジュータンの上をカサカサと音をたてながら歩くのが大好きで、時々足を大げさにけり上げながら歩きました。雨の前には色とりどりだった葉っぱたちは、すっかり土の色に変わっていました。
大雪の冬はきびしく雪が何メートルも積もります。アドニスもスノードロップも深い雪の下の枯れ葉の毛布の下で、静かに春を待つのです。

ウパシ:アイヌ語で雪のこと

【森の大学いも】
サツマイモは先に蒸してから上げると冷めても美味しく食べられます。
はちみつの抗菌力で咳やのどの痛いときにもいいですよ。

上の写真はシナモンをかけています。

材料
・サツマイモ
・パンプキンシード、松の実、クルミ(ナッツ類やなつめなどお好みで加える)
・干しブドウ
・はちみつまたはメープルシロップ
・揚げ油

作り方
①サツマイモは蒸すかかレンジで柔らかくしておく

②水分をきって、中温の油で揚げる

③②に、炒っておいたパンプキンシードと松の実、干しブドウを加えはちみつをかける

会いたい人に会えるガーデン🍳とろとろチキンカレー

       ホリホック
ホリホック

 夏休みになってすぐだというのに、娘さんはもう自由研究のことを考えていました。本棚から取り出した植物図鑑や園芸本のページを、腹ばいになってめくっていました。エンクルもワインの本を開いてうっとりしていた時でした、外の菜園でマスターが誰かと話す声が聞こえてきました。娘さんは窓から身を乗り出して聞き耳を立てました。
「もうガーデンには行ったのかい?」
 それは郵便配達員のコロボックルさんの声でした。
「いや、今年はいかないと思うよ」
「何時もニセアカシアの咲くころ出かけていたじゃないか。とっくに花は散ったけれど、今はホリホックが見事だよ」
「ああ、ありがとう。聞いてみるよ」
 マスターはそう言うと、また静かに菜園の手入れをするのでした。秋に色づいたナナカマドに雪の帽子が届けられ、春になってニリンソウが咲いて、ラベンダーが風に揺れる季節になっても、マスターの目にはその季節の光が届いていないようでした。
 マスターが夏野菜を沢山抱えて家の扉を開けると、、娘さんは待ち構えていたように階段に座っていました。
「宿根草を自由研究にしようと思うの。冬の間雪の下に埋もれているのに、春になると必ず芽を出すのが不思議なの。ガーデンには、数えきれないほど宿根草がさいているでしょう?写真を撮って植物図鑑で調べようと思う」
「それにガーデンの宿根草が大きく育つ秘密も知りたいの。同じ花なのに、前に見たときうちの何倍も大きく感じたから」
 必死に話をする娘さんの話を黙って聞いていたマスターは、車のキーを手に取ると何も言わずドアの方へ歩き出しました。

ピンクのニセアカシア

 コロボックルさんが言っていたように、ニセアカシアはもう散っていました。マダムはこの花を見ると、『こんなにきれいな花をつけるのにどうしてちゃんとした名前を付けてくれなかったのかしら』と、怒るのでした。
ガーデンに一歩足を踏み入れると、そこには背の高い宿根草が植えられていて迷路に迷い込んだようです。マスターと娘さんが、かくれんぼをしたり写真を撮ったりしながらしばらく歩いていくと、道が急に開けて丘の上に一本のミズナラの木が現れました。マダムはその木陰からガーデンを見下ろすのが好きでした。
二人がしばらくの間そこに立ち尽くしていると、風がさわさわとゲラニウムの花をゆらしてミズナラの木の方へ吹き抜けていきました。
マダムが木陰に立ってガーデンを見下ろしている姿を、娘さんははっきりと感じたのでした。

「人は誰でも、会いたい人にいつでも会えるとは限らないのだよ。さみしくなったら、ここに来ればいいのさ」
 マスターがつぶやきました。その言葉は、自分自身に言い聞かせているようでもありました。

 帰り道、ガーデンの出口にある納屋のような小さなカフェから美味しそうなカレーのにおいがしてきました。
「今日は世界一美味しいカレーを作るぞ」
 カレーは、マスターの唯一の得意料理なのでした。

口臭と心のためのハーブティー
『ミントの風』
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【とろとろチキンカレー】


何年も前に、インド出身のマハヴィルさんから教えていただいた味を思い出しながらアレンジしました。具は鶏肉と玉ねぎのみのシンプルなカレーです。本物の味にはたどり着いていませんが、徐々に近づいています(と、自分では思っているのですが)。レシピも美味しくなるたびに更新していきます。

材料(4人分)
・鶏もも肉 400g
・玉ねぎ  4個
・にんにく 4かけ
・ショウガ ニンニクの半分
・油    50㏄
・水    100㏄
・チキンコンソメ少々(お好みで)
・クミン、粒マスタード、ターメリック、ガラムマサラ、カルダモン
1:1:1:1:1(大さじ) を基本にお好みのスパイスを増やしていく
・レッドペッパー少々
・塩、コショウ少々
※甘くしたいときには、リンゴやニンジンのすりおろしやトマト(トマトケチャップ)などを加えてもよい。逆に辛くしたいときには、レッドペッパーを加える

作り方
1、にんにくとショウガをすりおろす。玉ねぎをみじん切り、鶏肉を一口大に切る。玉ねぎのみじん切りはフードプロセッサーの方が、おすすめ
2、鍋に油とにんにくとショウガを入れて少し炒め、玉ねぎを加えてさらに炒める

3、2にスパイス、鶏肉を入れて混ぜ合わせる

4、水とチキンコンソメ(お好みで)を加えて蓋をして、弱火で30分~1時間煮込んで出来上がり

 

スパイス好きにはおすすめです。
山椒を入れると大人の味になります。

マハヴィルさんのお店

 

 

ゆっくり届いた春のごちそう🍳アイヌネギ

カタクリとアイヌネギ

 プーでの暮らしは、食べるものには困らないし屋根やガラスをたたく吹雪やみぞれに昼寝を邪魔されることもなく、何の不満もないはずでした。ところが、何時も半月もたつと、マスターの目を盗んで台所を駆け回ったり、娘さんが食べこぼしたビスケットのかけらを拾い集める日々が懐かしくなるのでした。天国だと思っていたプーがいつの間にか天国ではなくなるのです。「そろそろ戻るか」エンクルは身支度を始めました。
 地下室をでると、冬の間風でガタガタふるえていた家の窓から様々な鳥の声が聞こえてきました。するすると窓に這い上がると、木の枝にリンゴや牛脂がくくりつけてあります。エサ台にはトウモロコシやヒマワリの種、クルミまでのせてありました。さっそくエゾリスがエサ台の上でクルミを抱え込んでいます。野ねずみも来てエサ台の下にしげっているカタクリやアイヌネギの間を忙しくいったり来たりしています。下に落ちているヒマワリの種を食べていたのです。
さわさわと優しい風が南の方から吹いてきました。エンクルが風が吹いてきた方に目をやると、エサ台の向こうの南側の斜面はエゾエンゴサクの花で紫色に染まっていました。
「春だ、春だ、春が来た」エンクルは窓辺を行ったり来たりしながら、そわそわと小さく何度も飛び上がりました。
大雪の山々に、春はゆっくりやってきたのでした。

【アイヌネギ(行者ニンニク)】
アイヌネギ(行者ニンニク)のことをアイヌはキトと呼んでいました。アイヌにとって、山で採れるものは神様が人間のために地上へおろされた食べ物であり薬でした。その中でもキトはその烈しい臭いで病魔も追い払うと信じられていました。
実は山ねずみ、キトはジンギスカンや焼き肉と一緒にそのまま焼いて食べたことしかありませんでした。疲労回復や免疫力を高めるアリシンがニンニクや玉ねぎの何倍もあるということなので、まずは、ショウガも入れて醬油漬けにしてみようと思います。

アイヌネギ(行者にんにく)の効果と効能
1.β-カロテンが豊富!- 老化防止や視力を向上する効果
2.行者にんにくでビタミンCを摂取!- 細胞の老化を防止する効果
3.ビタミンKが特に豊富に含まれる!- 止血作用と骨粗しょう症予防
4.行者にんにくにはアリシンも!- 疲労回復や風邪予防
5.葉酸も摂取できる! – 胎児の先天異常防止と貧血を予防する効能
(引用:良好倶楽部)

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小さな地下室🍳みそ汁ビギナーズⅡ

 冬の間、雪をかき分けながら進んでいたキタキツネも、4月を過ぎると硬くなった雪の上を優雅に歩いていました。
この季節、雪はいろんな表情で空からおりてきます。窓にレースのカーテンをかけたように細かい雪が降ったかと思うと、雪と雨が手をつないで屋根のうえで遊びまわり、エンクルの昼寝の邪魔をすることもありました。そんな憂うつな日は、天国のような地下室で一日を過ごすことにしていました。

exhibit macaroni

 山小屋には、プーと名付けられた小さな地下室がありました。夏の間に乾燥させた野菜やハーブ、ビン詰めされたごちそうが並べられていました。何時もの冬なら、マダムの料理目当てにたくさんのお客さんがやってきて、プーの食糧は半分以上なくなっているはずでしたが、今は訪れる人もなく、棚には商店のように食料が並べられたままでした。
 エンクルが干し野菜のベットでうとうとしていると、マスターがドアを開けて階段を降りてきました。エンクルが寝ている棚の前で立ち止まって困った顔をしています。
「夏になる前に、せめて干し野菜だけでも食べてしまおう。」
 エンクルは干し野菜のベットで飛び上がりました

【みそ汁 ビギナーズⅡ】

 

買い物に行けない時や色がさみしい時などに重宝するのが乾物です。洗ったりカットする必要も無いので使い慣れると便利です。物がない時にどうやって栄養のバランスをとるか、パパの腕の見せ所です。

生食よりも干し野菜の方が栄養価が高いことは知られていますが、咬む回数が増える(一口30回は咬みましょう)というメリットもあります。
海藻や麩などはお湯を注ぐだけでよいですが、干し野菜は、戻すのに少々時間がかかるので、横着な山ねずみは、だしを取る時に一緒に入れてしまいます。


細切りの凍り豆腐、ほうれん草、えのき(生)


庄内麩、ほうれん草、えのき(生)

山暮らしのエンクル

山ねずみは絵本を読んでいると、幼いころ、台所で食事の支度をする母の背中や、祖母とお団子や干し柿を作っていた貧しくても満たされていた思い出がよみがえってきます。
不安、心配事、職場や夫への不満・・・。ストレス社会の現代、様々なストレスに囚われてしまいそうなとき、思い出はそれが自分の全てではなくほんの一部であることを教えてくれます。
冷えきった心をを優しく暖めてくれるのです。

 エンクルはアイヌ語でねずみのこと。
 ねずみのエンクルは北海道の大雪山系の標高1000m程の山小屋に暮らしていました。この辺りは、はるか昔、アイヌの狩猟や採集の場でもありました。
 山小屋のマスターは全く料理をしたことがありませんでしたが、娘さんのために少しづつ簡単な料理を覚えていきます。その過程で、豊かな文化を育んだアイヌの知恵を学んだり、厳しい自然環境の中でも毎年芽吹く山菜やハーブの事も知っていきます。
 短いお話ですが、エンクルと一緒に父娘の成長を見守ってください。

お話の最後に関連した食べ物の効能や、簡単な料理のレシピが出てきます。全く料理をしたことのないお父さんでも徐々に料理の楽しさににはまっていくことでしょう。

カムイミンタラの目覚まし時計🍳みそ汁ビギナーズⅠ

 大雪にはなかなか簡単に春はやってきません。春の光のかけらは昨日の吹雪でおおいかくされてしまっていました。
 夜が明けてすぐ、パパンッ、ドドッドッーと、じひびきがしてエンクルは本棚のうらで飛び上がりました。娘さんも飛び起きて、走って窓辺に行きました。空はいつになく青く晴れていて何事もなかったようです。でもしばらくするとまた、パパンッ、ドドッドッーと、ひびきます。
 マスターは、2階で心配そうに外を見ている娘さんに大きな声で言いました。
「カムイミンタラのスキー場だよ。人口なだれを起こしてるんだ。スキー客がなだれに巻き込まれないようにね。」
「カムイの山の動物たちは、ちゃんと巣穴に戻れたかしら。」
 娘さんは、動物たちがおびえているに違いないと思いました。
「大丈夫さ。でも、ヒグマはおどろいて目を覚ましたかもしれないね。」
「ヒグマさんのめざまし時計ね。もう少しだけ眠りたかったのに。」
 そうつぶやくと、みそ汁のだしのにおいに誘われて階段を下りていきました。

【みそ汁 ビギナーズ】

パパが台所に立つと後片付けがかえって大変という話を時々耳にします。
切ってストックしておいた食材に包丁を使わなくてもよい食材をを入れるだけなら、後片付けは無いも同然です。
汁を多めに作っておいて、朝と晩で具材を変えるのも簡単です。例えば朝はエノキと豆腐とカットわかめ、晩は青ネギとキムチとひきわり納豆など。

・ストックしておくと便利な食材


左から
油揚げ(お湯をかけて油きりしたもの)
エノキ(カットしたもの)
青ネギ(あさつき、わけぎでも)
*冷凍もできますが、数日で使い切るなら冷蔵庫の野菜室で保存

①汁を作る


最近ははだしパックも美味しいものがたくさんあります。
鍋にだしパックを入れて、だしが出たら火を止めて味噌を適量入れます。
味噌を入れすぎないよう気を付けましょう。

②椀に具材を入れる


油揚げ
エノキ
サラダほうれん草(切らずにそのまま)


油揚げ
エノキ
青ネギ


エノキ
豆腐(スプーンですくう)
ブロッコリースプラウト(必要な分だけハサミで切る)

③椀にしるを注ぐ


具材を仕込んだ椀に温めた味噌汁を注いだら出来上がりです。

*煮込まなくても食べられる食材はたくさんあります。パパだから思いつくような食材もたくさんありそうです。ママが用事で留守の時、ご飯とみそ汁があれば後は何とかなります。

パパでもできる🍳お粥とあま酒

 3月とはいっても大雪の山々はすべてが雪でおおわれていました。それでも、雪の中に無数の光のかけらがちらばって春が近いことを教えてくれるのでした。エンクルが窓のすみっこで外をながめていると、きらきら光る銀色の雪原の中ををふもとの村からもどったキタキツネがゆっくりと家路に向かっているのが見えました。
そんな朝、マスターは何かにせきたてられるようにお粥を作り始めました。娘さんが熱を出したのです。土鍋に2合のお米とたくさんの水を入れてやってみたのでした。お粥はあっという間に食べきれないほど土鍋いっぱいになりました。
お粥を食べ終わると、娘さんは
「お母ちゃまの甘酒が飲みたいなぁ」
と心の中でつぶやきました。
聞こえてはいないはずなのにマスターは悲しそうな顔になったのでした。

風邪やインフルエンザが流行する時期、ママがダウンした時のためにパパもお粥ぐらいはささっと作れるようにしておきましょう。残ったお粥に糀をいれて発酵させたら、飲む美容液とも言われる糀の甘酒までできますよ。お正月に使いきれなかったきな粉もトッピングとして活用しましょう。

*糀に含まれるエルゴチオナインーVEの7000倍とも言われる抗酸化力があります。熱に強いので加熱調理しても大丈夫です。

実は山ねずみ、糀がやや苦手。飲むときには酒粕の甘酒やチャイと割って飲んでいます。
写真は左から
・あま糀+きな粉+クルミ+黒砂糖+ターメリック
・あま糀+チャイ +シナモン
・ドライフルーツのあま糀漬け(ドライフルーツを一晩あま糀に漬けたもの。レーズンやプルーンがおすすめ)

*ターメリックをかけたのは、この日たまたま二日酔いだったからです。シナモンや黒蜜、野菜パウダーなどでも。

【お粥とあま糀(甘酒)】

材料
・お米   1合
・ 水     お米の5~7倍
・ 糀      200g

作り方
・土鍋に研いだお米を入れる
・中火にかけて、沸騰したら一度なべ底からかき混ぜ、弱火の弱火にします
・蓋をして20分程弱火にかけ、火を止めて蒸らします
*吹きこぼれやすいので、ビギナーは蓋をずらして炊いた方が 良いかもしれません

・先ずは、お粥をいただきます
・残ったお粥は少し冷まして口にすることができるくらいの温度になったら(60℃前後)糀を入れてよく混ぜる
・保温ポットや保温機能のある鍋に入れて1日(半日経ったあたりで少し温める)、炊飯器(蓋は閉めないで鍋のふたなどで代用)なら保温にして6時間おく
・甘くなっていたら出来上がりです

*発酵が足りないようなら、少し火入れ(60度を超えないように)をしてさらに保温してください。これを繰り返しながら硬すぎるようならお湯を足したりしてお好みの甘さになったら冷蔵庫で保存します。
*チャイは今やコンビニでも買えるようになりましたが、自分でも簡単に作れます。作り方はネットに出ていますが、紅茶はアッサムが合いそうです。

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山のひな祭り🍳超簡単ひなあられ

 もりのひなまつり 節分が過ぎると、マスターは『もりのひなまつり』という絵本とこんぺい糖を窓辺におくのでした。山小屋にはおひな様はおりません。富良野にお嫁に行った娘さんが連れて行ったのです。
「聞いて。ゴリッ、シャリシャリシャリ 」
娘さんは、こんぺい糖を口に入れるとマスターの耳に吸い付くほどほっぺをつけて音を聞かせるのでした。
「投げた歯が、ちゃんとねずみさんに届いたと思うの。だから丈夫な歯がはえてきたんだわ。」
娘さんは鼻を少し上に向けて腕組みして言いました。
「お父ちゃまいつも言っているでしょう?山のねずみは、木の実やにんじんやごぼうみたいなかたい根っこを食べているから歯が丈夫なのだよって。」
こんぺい糖は、「ゴリッ、シャリシャリシャリ」という音や、時に暖炉の火のように暖かく時に雪のようにひんやりとした頬の感触までも、昨日のことのように思い出させてくれるのでした。

*乳歯が抜けたら

  

【簡単ひなあられ】


お正月に
食べきれなかった切り餅を、油で揚げて製菓用のいちごパウダーなどと混ぜるだけです。

材料
・パック入り切り餅
・いちごパウダー+粉糖
・抹茶シュガー

作り方
① 切り餅を小さく切って3日ほど乾燥させる(揚げると4~5倍になります)
② 油で揚げる(きつね色にならないように低めの温度でゆっくり揚げる)
③ 少し冷めたらビニール袋に入れてパウダーを入れてふって均等になじませる

残りは大人のひなあられ(もはやひなあられとは別物…)にしました。左からパセリソルト、シナモンシュガー、ハーブソルト

*パウダーは製菓用で百均でも手に入ります。ベビーショップなどで売っている離乳食用の野菜パウダーでもできますが、そのまま使うと粉っぽさが残るので砂糖と水を煮詰めた中に加えてあられに混ぜたほうが良いと思います。野菜パウダーはパンケーキや白玉に混ぜて使ったりもできますし、離乳食だけでなく介護食にも活用できそうです。
*最初の画像は、あられにパンプキンシードを炒って混ぜています。

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楽しみな豆まき🍳ピーナッツ(長寿花)

 


 エンクルは大雪山系の標高千メートルほどの山小屋に暮らしていました。もうすぐ一年で一番楽しみにしている節分です。栄養豊富なピーナッツはエンクルの大好物です。マスターはまいた豆をすぐにかき集めるのですが、本棚のうらや段ボールのかげに必ず残しておいてくれるのでした。

 ピーナッツは中国では落花生のほかに長寿花とも呼ばれています。オレイン酸やレシチンが豊富でアンチエイジングや記憶力低下を防ぐ効果もあるといわれています。ピーナッツの薄皮には、最近では赤ワインなどですっかりおなじみになった「レスベラトロール」が豊富です。抗酸化作用が強いポリフェノールでこれも心臓病やがんを予防する効果があります。
  栄養価の高いピーナッツですが、歯科では咀嚼効率を調べるのによく使われます。咀嚼効率とは健康な歯を100としたとき、入れ歯やインプラントはどのぐらい効率よく咀嚼できているかを表すものです。
 食事は一口30回咬むようにしたいものですが、忙しい現代人にはなかなかの難題です。節分の夜、みんなで一粒の豆を30回咬んでみて、咬むこと咬めることの大切さを噛みしめてみてはどうでしょう。

*ピーナッツアレルギーが疑われる場合や腎臓病の方は食べられる量など注意が必要ですので医師にご相談ください。

食べること

日本人の平均寿命と健康寿命の差は10年前後。
つまり、介護を必要とする期間が10年前後あるということ。
この期間を短縮するためには健康寿命を延ばさなければなりません。
そのためにもバランスのとれた食事をしっかり咬んで食べることは大切です。
歯医者さんで定期検診を受け、虫歯や歯周病を予防しましょう。