はしがき

山ねずみが子供が小さいときに読んでおきたかった本があります。『アメリカインディアンの教え』です。

 私は、さまざまな人間関係の中で、親子関係は特に大切なものと考えています。それは、親子関係が、すべての人間関係のスタートになるからです。
「幼年時代が楽しいものであれば、その残照は一生涯消えないものであるし、その逆の場合は、苦い不快感が生涯を通じて後をひくものである」とヒルティー(モラリスト)は言っています。
  私は仕事場を網代の山腹に持っていますが、その近所に犬がすみついています。ある日、彼女(めす犬でした)は4匹の子犬を産みました。もともと彼女は、私を恐れてはいませんでしたが、私が子犬を抱いても平気でいるのには、正直驚きました。
  彼女が私の仕事場に来ると、いつもパンをあげることにしているのですが、子犬を産んでからというもの、全部のパンを子犬のところへ持っていくのです。自分はガリガリにやせているのに、乳を与えたうえにパンを持っていくのです。それほど愛している子犬なのに、その子犬を抱こうとする見知らぬ人間に対して警戒しないのです。
 彼女は、幼い頃から可愛がられて育った犬なのでしょう。野良犬には、いつもビクビクしているものもいます。そんな犬たちと彼女はどこか違うのでしょうか。それは、幼い頃の周囲の愛の違いなのです。

『アメリカインディアンの教え』(加藤諦三著・扶桑社)

アメリカインディアンの教え

 

 子供が小さいときに読んでおきたかった本があります。『アメリカインディアンの教え』(加藤諦三著・扶桑社)です。しばらくはこの本を読み返しながら、時々、息をすること、食べること、病気の予防のためにできることなど書きたいと思います。抜粋した文章はそのまま転記したいと思います。したがって、文中の「私」は山ねずみではありませんのであしからず。
 家事や仕事の隙間時間に、ハーブティーやコーヒーを飲みながらのぞいて見てください。

 でもその前に-。山ねずみが読み忘れていたこの本の胆(心)だと思う文章をあとがきから引用しておきます。

 この『インディアンの教え』の最後の文章の「愛」の直訳は「受け入れ」です。つまり「子供を受け入れる」という教えでもあります。自分が弱いにもかかわらず、それを受け入れられず強そうにする人はもちろん自分を受け入れていません。このような人は他人も受け入れられないでしょう。

 別の言葉で言えば、この教えを子供を操作するために使わないということです。こうすればこうなるから今こうすれば良いのだと子供を自分の都合良いように動かすためにインディアンの教えを使おうとする人は失敗するにちがいありません。そのような人は自分の心に葛藤があるからです。

「アメリカインディアンの教え」(加藤諦三著・扶桑社)